2004-01-01から1年間の記事一覧

管理社会・環境管理型権力

ずいぶんサボってしまった。ご心配いただいた方々、お気遣いに感謝です。いや、元気にしてますよ、身体的には。ただ、仕事で少し困ったことがでておりますが・・・。閑話休題。最近、五十嵐太郎『過防備都市』(ISBN:4121501403)を読んだ。セキュリテイ意識の…

[本]香山リカ『〈私〉の愛国心』(ISBN:4480061851) 広井良典『脱「ア」入欧』(ISBN:4757140711)

どちらもアメリカ批判の本であるという点では共通しているが、内容は雲泥の差があった。元々ぼくは香山リカのよい読者ではなく、今回もあまり期待せずに読んだのだが、ご都合主義的な事例の引き方と強引な論理展開――それがこの人の「持ち味」でもあるが――が…

なんとか脱稿

ずいぶんインターバルがあいてしまった。8月締め切りの原稿があり、それにかかっていたのでなかなか更新できずにいた。その原稿もどうにか仕上がり、出版社に郵送。他の関係者の方々はどんな感じでしょうか? 今日、某氏からテーマ確認の電話があり編者のひ…

宮台真司『絶望 断念 福音 映画』

8月締め切りの原稿があり、少し書き始めているのだが、どうも調子がでないので、昨日買った宮台真司の新刊を読む。雑誌『ダ・ヴィンチ』連載の映画評論(というより、映画を素材に宮台氏の〈世界〉観・〈社会〉観を述べたものというべきか)を集めたもので…

『現代思想』8月号 柄谷行人『トランスクリティーク』

じつに久しぶりに『現代思想』を買う。「柄谷行人インタヴュー」が目当てだったからなのだが、内容としては『トランスクリティーク』以来のアイデアを改めて語りなおしたもので、とくに目新しい点はない。こちらとしては、70年代〜80年代の柄谷氏の仕事と現…

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ

遅ればせながら、ある人の強烈なすすめでこの映画を見た。いや、よかったです。性転換手術の失敗により異形の存在として生きるロック・ヴォーカリスト、ヘドウィグ。彼/彼女がその不完全な部分をだれかに補ってもらうのではなく、自らの異形性をそのまま承…

広田照幸『教育』ほか

電車のなかで広田照幸『教育』(ISBN:4000270079)を読む。岩波の「シリーズ思考のフロンティア」の一冊なのでコンパクトな本なのだが、なかなか読み応えのあるものであった。教育がもつ社会化/配分という機能に、個人化/グローバル化というパースペクティヴ…

授業終了

ようやく今日で今学期の授業終了。テスト、レポートの採点がまだ残っているが、とりあえずほっと一息といったところ。

北田暁大『〈意味〉への抗い』

昨年、2ちゃんねるを分析・批評した「嗤う日本のナショナリズム」(『世界』2003年11月号)によりメジャー・ブレイク、今や最も注目すべき論壇人となった北田暁大氏の新刊。ここ数年の間に発表された論文が硬軟取り混ぜて集められているが、残念ながら「嗤…

Tさんと再会

はてなダイアリーを始めて1ヶ月以上経過。一部で全然ダイアリーっぽくないとの声も聞かれるので、たまにはふつうの日記を。学部時代の友人で現在台湾在住の友人Tさんが久しぶりに日本に帰ってきたので、大学内の喫茶店で会う。その後、ぼくの講義を聴きた…

山脇直司『公共哲学とは何か』

ここんとこ編者のひとりとして参加している本の仕事に忙しく、読書の時間があまりとれない。そんななか仕事の行き帰りを利用してなんとか読めたのが山脇直司『公共哲学とは何か』(ちくま新書)。しかし、正直いってこの本はハズレであった。「国」のために…

役割演技と新しい親密性

春学期の授業も折り返し地点を過ぎ、来週はこれまでの授業のなかで学生に提出してもらった疑問や感想に答える回にしようと思い、その準備のためミニレポートを読み直す。これまでの授業内容は「社会学っていうのはこういう考え方をするんだよ」ということを…

Ulrich Beck & Elisabeth Beck-Gernsheim, Individualization/Ulrich Beck & Jonannes Willms, Conversation with Beck.

一日書いただけでもう5日もたってしまった。これじゃあ「やりながらでっちあげる」前にフェイドアウトしてしまいそうなので、最近届いたウルリッヒ・ベックの本について少し書こう。画像の方は有名な『リスク社会』(邦題『危険社会』)を表示させてるけど…

はじめの第一歩

いつから始めようかとずっとタイミングをはかっていたが、めでたくも、昨日ヤクルトスワローズが今季巨人から初勝利をあげたので、これを機にはてなダイアリーを始めます。それにしても、今季ヤクルトの巨人にたいする負けっぷりは凄まじく、こりゃ今年中に…